森下泰輔《JULY 12, 2014 to JULY 16, 2020》

880,000円(税80,000円)
森下泰輔《JULY 12, 2014 to JULY 16, 2020》 2023 キャンバスにアクリル、フォトコラージュ 273×410mm

対決図。各社の報道によると、“警視庁は7月12日、3Dプリンタで女性器の造形を出力できるデータを頒布したとして、「ろくでなし子」の名前で活動している女性漫画家をわいせつ電磁的記録頒布容疑で逮捕”とある。ろくでなし子宅に突然現れた警察官によって寝耳に水の逮捕となった。以降、高裁、最高裁で一部無罪の判決が出る2020年7月まで、なんと足掛け6年にわたる法廷闘争が繰り広げられた。《デコまん》は型どりしたまんこの形状がよくわからないほどの装飾が施されていたため「無罪」であったがスキャンした電磁データのほうは「わいせつ罪」に該当し有罪の判決が出たが、ろくでなし子はあくまでも芸術行為とし、「不当判決」といまでも考えている。6年にわたる国家権力との闘争をカリカチュアライズして描かれている。「まんこ」VS.「ちんこ」の図。そもそもミサイルは男性原理たるちんこの拡張したものととらえ男性側の局部にはICBMが描かれる。ちなみに背景の日本の風景は「前方後円墳」である。現在我が国の潜在的恐怖であるミサイルが頭上に飛来している。これもフロイト心理学的に考えれば男性器に対する畏怖の念があると解釈するが、ろくでなし子は合金ロボに変身して気丈に対抗しているのだ。